婦人科・更年期などヘルスケアコンテンツ監修
高尾 美穂 さん
産婦人科医・医学博士・スポーツドクター。
女性のための統合ヘルスクリニック「イーク表参道」副院長。
長年ヨガを愛好し多くのヨガインストラクターを指導。
YouTube「高尾美穂からのリアルボイス」では毎日、女性のお悩みに答え、
楽に生きられる考え方を配信している。
40代は女性の人生の大きな転換期です。とくに女性ホルモンの分泌量が急激に減少する45歳以降はさまざまな不調に悩まされることが多くなります。卵巣機能が低下する更年期は、さまざまな症状に見舞われがちです。更年期に起こる体の変化と不調の原因を正しく理解して、人生100年時代を健やかに乗り切るコツを知っておきましょう。
更年期がいつはじまったのか?
実は、閉経してから逆算してわかるものであり、閉経を迎えない限り、更年期のスタートがいつなのかははっきりしません。
だから、40代に入ったら更年期を意識しておくことが大切です。
更年期であることを示すサインとしてもっともわかりやすいものは、月経周期の乱れ。その他、「肩こり」や「腰痛」「不眠」「イライラ」「うつ状態」「ホットフラッシュ」「冷え」など、個人差が大きいのが特徴です。
そもそも40代は人生の成熟期にあたり、人生の折り返し地点です。仕事でいえばバリバリ働く現場仕事から管理職になっていたり、家庭においても子育てをしていれば、子どもの成長度合いによって環境は大きく異なります。つまり、更年期は身体的なことだけでなく、環境も含めた変化のダブルパンチ。
だからこそ、更年期を上手に乗り切るための知識が大切です。
女性ホルモンのバランスが崩れることで起きる体調不良。その原因をちゃんと理解していれば、症状を軽くしたり、未然に防いだりすることもできます。セルフケアの方法は様々ありますが、誰でもすぐにできるのは、食事を見直すこと。更年期は基礎代謝にも変化を及ぼすので、摂取カロリーが過剰になっていたり、反対に栄養素が不足していたりと、偏りがちになります。まずは3食きちんとバランスよく食べることから始めてみましょう。