気象病にまつわるケアコンテンツ監修
佐藤 純 さん
医師・医学博士。名古屋大学教授を経て愛知医科大学客員教授、
中部大学生命健康科学研究科教授。愛知医科大学病院疼痛緩和外科・いたみセンターにて日本初の「天気痛外来」を開設。気象病、天気痛研究・診療の第一人者。テレビ等マスコミでも多数活躍中。
「天気が崩れると体調が悪くなる」という方が、実はなんと全国に1000万人以上(※)!天気が崩れると頭痛、肩こり、首こり、めまい、腰痛などの直接体に現れる痛みや、だるさや気分の落ち込み、うつ症状とメンタル的なものまで、症状は様々です。
※データ引用元:愛知県尾張旭市に住む20歳以上の住民6000人アンケート結果より
自分では判断しにくく、我慢してしまう方も多いのが現状。冒頭の症状以外にも、体がダルくて動かない、どことなくイライラするなども、実は天気のせいかも。「病気というわけではないから頑張るしかない」と無理は禁物。
天気が崩れると体調が悪くのは、大きく3つのタイプに分けられています。
「気圧タイプ」
天気の崩れに弱く、めまい、倦怠感、眠気などが現れ、その後に頭痛などの痛みに襲われます。天気が回復に向かう時に体調を崩す人もいます。
「気温タイプ」
寒暖差に弱く、暖かくなると症状が悪化するのが片頭痛、寒くなると悪化するのが肩こりや緊張型頭痛など。気分浮き沈みに影響することもあります。
「温度タイプ」
梅雨になると体調が悪くなり、温度が低いときより高いときに症状が出やすくなります。温度の影響を最も受けやすいのが関節リウマチといわれています。
血行を良くしておけば、天気の崩れから影響を受ける体調不良の症状を緩和につながることも。予防も即時効果も期待できるくるくる耳マッサージを紹介するので、早速試してみてくださいね。
【マッサージ方法】
①両耳の上部を軽くつまみ、5秒間、上に引っぱる
②両耳の真ん中を軽くつまみ、5秒間、横に引っぱる
③両耳の下部を軽くつまみ、5秒間、下に引っぱる
④両耳の真ん中を軽くつまみ、横に引っぱり、そのまま耳を前から後ろにゆっくり大きく5回まわす
⑤両耳を包むように曲げて、5秒間キープする
⑥両耳を手のひらで覆い、円を描くように前から後ろにゆっくり5回まわす
※耳をひっぱりすぎず、痛みや違和感を覚えたら中止してください。痛みが引かないときは、耳に異常がある可能性があるので医療機関を受診しましょう。
どうですか?耳がポカポカ温まってきたのではないでしょうか。
天気と体調の関係、いかがでしたか?自分のタイプを把握して、毎日を快適に過ごせるようにしてみましょう!
佐藤純監修・1万人を治療した天気痛ドクターが教える「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本・アスコム・2022, p25〜47、p65、p121、p170~171