このように天気の変化に伴い、頭痛、めまい、首・肩こり、むくみ、耳鳴りなど、さまざまな体調不良を起こすことを「気象病」と呼びます。更年期に起こる女性ホルモンの減少に伴い、この気象病の影響を受けやすくなり、体調不調が続いてしまう方もいるそうです。
原因やタイプなどの詳しい説明は、「あなたはどのタイプ?天気が悪い日の体調不良には原因があった」からご確認くださいね。
ちなみに全国平均で雨の日は年間117日ほど(※)。1年の約3分の1の雨天の日をずっと体調不良で過ごすのは大変ですよね。天気のコントロールはできませんが、以前よりも天気の影響を受けにくい自分の体を目指すことはできるかも知れません。手軽にできるツボ押しをご紹介するので、ぜひ生活に取り入れてみてください。
※総務省統計局「統計で見る都道府県のすがた2020」
※1日1mm以上の年間降水日数
自分でできる簡単な対処法のひとつが「ツボ」押しです。ツボは東洋医学で血や気がたまるポイントとされていて、押したり温めたりすることで血行や気の流れがよくなるといわれています。
ツボを刺激する方法はお灸や鍼などいろいろとありますが、左右の人差し指で軽く押すのがもっとも簡単な方法です。1ヵ所あたり5〜10秒を目安に、リラックスした状態で息を吐きながらツボを押してください。
では、ツボの位置と期待される効果を紹介していくので、気象病にお悩みの方はぜひお試しください。
①頭竅陰(あたまきょういん)
乳様突起(にゅうようとっき)の上にあるくぼみにあるツボ。
カラダのバランスを正常に導きます。
②完骨(かんこつ)
乳様突起から人差し指1本分後ろの窪みにあるツボで。
首から頭への血流を促し、めまいや頭痛の症状に対しての効果が大きく期待されています。
③翳風(えいふう)
耳たぶの付け根にあるくぼみのところにあるツボ。
全身の血流状態をよくするお手伝いをしてくれます。
この3つのツボは、体調が不安な気がすると思ったタイミングで、ツボ押しを試してみてください。
手の内側、手首の付け根から指3本ぶん離れたところで、手をグーにしたときに手首に出る2本の腱と腱の間にあります。
もともと酔い止め、吐き気を止めるツボといわれているので、めまいやふらつきの症状があるときにおすすめのツボです。
小さなツボなので指で押すだけではなく。ボールペンの頭の部分などを使うとよく刺激ができますよ。
足の人差し指の外側、爪のわきあたりにあります。
カラダのむくみ軽減をサポートするツボで、胃腸の働きを整え、全身の水の巡りを良くしてくるといわれています。
指で押してもいいですが、足の爪先で押しても程よい力が入り、心地良く刺激ができますよ。胃腸が弱っている人やむくみがある人は、このツボを押すと痛みを伴うことがあるため、無理をせずやさしく押すようにしてくださいね。
天気のせいだから、どうすることも出来ないと諦めなくても大丈夫です。気象病への対策としてツボを知っているだけで、気持ちのお守りになれば嬉しいです。
手軽にできるツボ押しで、天気に左右されにくくなったり、症状がやわらいだりすると嬉しいですよね。症状にお悩みの方はぜひツボ押しを試してみてはいかがでしょうか。
佐藤純監修
『「天気が悪いと調子が悪い」を自分で治す本』アコムス 2022 p7,p174~175,p201~203