更年期の症状は個人差があってお悩みはさまざまです。その中には寝汗で夜目覚めてしまうなど、寝汗によって睡眠に課題を抱えてしまう方もいるのではないでしょうか。眠れない日が続くと慢性的な睡眠不足になったり、鬱々とした気分になるなど、気分や生活に支障がでてしまいますよね。
そこで、今回は就寝前におすすめの準備や、夜起きてしまったときの対処法をご紹介していきます。寝汗対策をしてから布団に入れば、不安感を和らげられるかもしれません。ぜひ試してみてくださいね。
更年期症状の一つである“寝汗”。朝起きたら寝汗でパジャマがべたべたになっている、冬寒いのに寝汗をかく、寝汗が不快で夜中に目覚めてしまうなどのケースがあります。
どうしてこのような悩みが引き起こされるのでしょうか。これは、更年期のホルモンバランスの乱れによって、自律神経のコントロールがうまくできていないことが原因だと考えられます。自律神経は、血管の収縮を調整する役割もしていますが、そのコントロールが効かず過剰な発汗を引き起こしてしまうことがあるのです。
ホルモンバランスの乱れが原因だとしたら、部屋の温度が関係しているわけではないので対処が難しいのでは?と感じる方もいるかもしれませんが、ちょっとした工夫で寝やすさを感じられる方法はあります。就寝前の準備におすすめの対策を3つご紹介します。
汗の不快感を最小限におさえるために、就寝前に飲む水分をコントロールして見ましょう。水を飲むならコップ一杯程度にとどめておきましょう。大量に水分を摂取すると夜中の汗も増えてしまうからです。
寝汗の不快感で起きてしまうことを前提にして、枕元に着替えのパジャマや汗を拭くタオルを用意しておくこともおすすめです。手の届きやすいところに着替えがあると、不快感により起きてしまってもすぐに着替えられ、再度眠りにつきやすいです。
ちなみに、ホルモンバランスの乱れが原因で起こる発汗は、顔や上半身に起こることが多いです。そのため着替えやすいように上下が分かれているものにしておくと、トップスだけ着替えればよいので、より早くベッドに戻ることができますよ。
「今日も寝られないのでは…」といった不安感は、ストレスにもなり熟睡を妨げることがあります。好きな音楽を聴いたりアロマオイルを焚いたり、ゆっくりお風呂に入ったり、ストレッチをする…など。寝る前にリラックスをして、ぐっすり眠りやすくなる環境を意識的に演出しましょう。
とはいえ、発汗があれば起きてしまうことはあります。そんなとき、目が覚めてもすぐ眠れるように対処することが大切です。もし夜目覚めてしまっても10分くらいでまた眠りにつくことができれば、深刻な睡眠不足や、気分の落ち込みには繋がりにくいからです。
目が覚めたときに「また起きてしまった」「今日も寝られない」といった焦りや不安を過度に感じなくて大丈夫です。どうしても、頭が冴えてしまうときは「明日は何をしようかな」などと、前向きになるようなことを考えてみてくださいね。
そして、付ける明かりは最小限にして用意していたパジャマに着替えます。このときスマホの明かりを浴びないこともポイントです。液晶画面ブルーライトは脳に「今は昼だ」と勘違いさせ、熟睡を妨げる原因となりやすいからです。目覚めすぎないうちにスムーズに布団に戻り、ふーっと息を吐いて深呼吸をしてみましょう。
寝汗のせいで満足な睡眠が取れないと、ストレスに感じてしまうかもしれないですがまずは、今回ご紹介したような簡単にできる対策を試してみてくださいね。それでも変化がなく、寝汗で寝苦しいなど、2週間程度経っても改善されないときはお医者さんへ相談してみましょう。更年期の症状だと診断されれば、ホルモン治療や漢方薬治療など、適切な対処をしてもらえるでしょう。寝苦しい夜が減り、健やかな睡眠の時間が少しでも増えますように。