更年期は女性ホルモンの急激な減少により心と体に不調が現れやすいと言われています。イライラしてしまう、うまく気持ちの折り合いを付けられないといった経験をすることも。日常的に続いてしまうと、他の不調とも相まってスッキリしなく、自分らしくないなと感じてしまったり…。しかし、自分に合ったケアをすることで更年期の心のバランスを整えながらこの時期を過ごすことができるかもしれませんよ。今回はそのヒントになるポイントをご紹介します。
更年期はエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの量が大きく変化する時期。卵巣の機能が徐々に低下するにつれてホルモンのバランスが崩れ、心や体に様々な症状を引き起こすと言われています。
本来エストロゲンは、気持ちを安定させストレスを和らげるために大切なもの。その量が減るとイライラ感や不安感が増すことがあるそうです。
さらに、このイライラ感はストレスや仕事、交友関係、家族問題などの自身の置かれる環境や不健康な飲食、運動不足、アルコールやカフェインの過剰摂取などが関係していることも。更年期時期の気分の浮き沈みは、一つの要因ではなく、さまざまな原因が関連していることを知っておくと、対策を立てるヒントになるかもしれません。
思い当たる節がある、という方はどれか一つからでもケアを始めることで、イライラを減らして前向きになるきっかけにしたいですね。
🔸ビタミンB
ビタミンBは神経系の健康を維持し全身の新陳代を高める効果が期待できます。食材で言うと豚肉、ごま、レバー、マグロビ、ニンニクなど。水に溶ける性質があり、一度に沢山摂取しても尿に混ざって排出されてしまうため、こまめに摂取するのがポイント。ご飯のお供にごまや焼き海苔を足したり、豚肉やマグロを使った料理などを1週間の中でサイクルを決めてバランス良く献立てみる、なども良いでしょう。
🔸カルシウム
カルシウムはホルモンバランスを整えるだけでなく、更年期時期に起きやすい骨代謝のバランスをサポートするのにも役立ちます。牛乳やチーズ、小魚や干しエビなどの食品から簡単に摂取ができますね。トーストにはチーズを乗せたり、おかずにシラスを一品足したり、おやつとして小魚のパッケージを食べるのもおすすめです。
また、イライラの元となる、わかりやすいものはストレスですね。モヤモヤがはじまりそうだったら深呼吸やヨガ、瞑想などでリラックスする時間を少しでも持てると気持ちも変わってきますよ。自身の状態をゆっくり観察するだけで、気持ちが落ち着いたり、頭の中がスッキリしたり。1日の終わりに湯船に浸かりながら目を瞑り、ぼーっとするだけでも十分です。質の良い睡眠を確保するためにも、一日の終わりにリラックスできる時間を確保してみてくださいね。
セルフケアをしているもののなかなか気持ちの浮き沈みが落ち着かない時や、イライラが日常生活に影響している場合は、専門家の助けを借りることも一つの手です。さまざまな相談先や治療がありますが、まずはカウンセラーや心理療法士、婦人科外来の医師に自分の状態を伝えてみましょう。専門家は話を聞いてくれるプロです。自身では整理しきれない気持ちなどが、話すことによって自分の状態への理解も深まり、具体的な対照法のアドバイスを受けられるでしょう。
自分にはどのようなケア方法が合っているのかを知るためにも、まずはしっかりと自分自身を知るところから始めてみてください。髪のケアに美容院へ通うように、心のケアも専門家に定期的に相談するのもいいですよね。
更年期は、女性の誰もが経験すること。時には気分が落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、まずは自分を知ることで更年期の心のバランスを保ち、前向きな毎日を過ごせる第一歩となりますよ。
焦らずに自分を労わりながら、できることから始めてみてくださいね。