Column40代〜50代の女性向けゆるれこコラム

美は良質な睡眠から。誰もができる、美への近道

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監修の先生

岩本 麻奈

美容にまつわるケアコンテンツ監修

岩本 麻奈 さん

日本コスメティック協会名誉理事長。日本温活協会理事長。皮膚科専門医。東京女子医大卒、慶大皮膚科にて研修。在仏生活20年を経て、現在は都内の複数のクリニックに勤務し、再生医療や美容皮膚に携わる。著作多数。近著は「睡眠美容のススメ」(西村書店)

睡眠不足で見た目の魅力も低下する

 睡眠不足である状態は、なんとなく美容や健康に「よくないもの」、と感じている人は多いと思いますが、ずばり見た目にも大きな影響を及ぼしているのです!

 2017年にスウェーデンのカロリンスカ研究所で行われた実験で、男女25人の被験者を、2夜連続で5時間睡眠と8時間睡眠のグループにわけ、その後に撮った写真を別の男女122名に見せた結果、5時間睡眠の方はあきらかに「魅力的でない」「付き合いたいと思えない」といったマイナス評価が増えたのです。

 この結果を見て、睡眠って「思ったより大事!」だと思った方、いらっしゃいますよね? 毎日訪れる睡眠タイム。そのありがたさを改めて感じてみませんか?

睡眠の質の低下が老化を進行させる

 日本女性の平均睡眠時間は7時間15分と、世界の平均時間の8時間27分に比べて1時間以上もの開きがあります。さらにほとんどの国では男性の方が睡眠時間が短いのに、日本は女性の方が圧倒的に短いという驚愕の事実も判明。
 日本人女性は美を維持しづらい環境にいるのかもしれませんね。

 肌や筋肉など、細胞の生まれ変わりを促進する「成長ホルモン」は、「若返りホルモン」とも言われていて、1日の分泌量の約7割は睡眠中に分泌されます。美容の根幹は、この自分が作り出す「成長ホルモン」ですが、20代がピークとなり25歳過ぎると急激に低下してしまいます。

 睡眠時間は世界に比べると短め、また年齢を重ねると成長ホルモンの分泌も少なくなってしまう…じゃあどうしたらいいの!?と思ってしまいますよね。
 でも安心してください。今日から意識や習慣を変えてみるだけでも変わってきますよ。

 一番手軽で簡単な方法はしっかり湯船に浸かる、ということ。40度のお風呂に15分浸かった場合、一旦上がった深部体温が元の体温に戻るのが約1時間半と言われ、その目安でベットに入るとスムーズな眠りにつけると言われています。成長ホルモンのシャワーを存分に浴びるため、寝入りを見直してみるのも睡眠美容の大切な1つのエッセンスとなります。

 まずはできるタイミングからでもいいので、始めてみることが美容への近道となりますよ。


岩本麻奈監修
『お風呂のチカラでスリーピングビューティー 睡眠美容のすすめ』西村書店 2021
p.10p〜13, p.74